2012年12月28日金曜日

「首斬り人の娘」「13階段」

「首斬り人の娘」オリヴァー・ペチュ
高野和明 正直に言うとおいらは死刑が必要だと思っている。でもってこの2冊は図らずも「死刑執行人」を扱っている。ほぼ同時期に続けて読んだ。 死刑が必要だと云いながら、その死刑を執行する人が必要だということに重いが及ばない、浅はかなおいら。 「首斬り人の娘」はドイツ人作家の作品。なんと、アマゾンのキンドル外国作家紹介プロジェクトでのベストセラー。 魔女狩りの記憶も生々しい、17世紀ドイツの田舎町での事件を首斬り人が追いかける。小さな町の鼻の曲がるような臭いがする。そして寒々しい。 拷問器具の描写も酷く正確な気がする。しかし、誰が首斬り人とかの心情を書こうとしただろうか。人殺しを生業として、必要不可欠の存在でありながら人々には避けられる。死刑を存続するとは、執行人が必要なのである。 「13階段」は「ジェノサイド」でブレークした作家による、日本の刑務官、それも死刑囚担当が主人公といえる。ここでも日本の死刑執行について語られていく。 誰がボタンを押したか分からないようにする、複数人による執行風景。。。 自分の想像力を超えて語られる、復讐と許しの物語、だろうか。 そしてやっぱり、どこにも正解はない。 2作とも宗教からは遠い話になっている。17世のドイツだともっと宗教が生活の中に入り込んでいるはずだが、その描写は少ない。 しかし、人を殺す職業、義務付けられた職業。 想像もしなかった。 現代日本の公務員にして殺人者。

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